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2007年7月の記事

2007年7月31日 (火)

0060  156のエンジン~その11

アルファ 2リッターエンジン比較 ② TS8VTS16V-1st

8v16v1stまずはアルミブロックからスチールブロックに移行したTSの比較です。
フィーリングでは16V版に勝るとも言われる8Vですが中域でいったんトルクが伸び悩む部分がありその後、回転が上がるにつれ再び立ち上がっていきます。
結果これがカムに乗って吹け上がる後半の演出に一役買っていると推測できます。

ツインスパーク本来の目的である強大な点火エネルギーは中域から高域にかけてのパンチ力に現れており、これは16バルブ化以降のTSには見られない特徴でもあります。
ただし最大出力域の5000~5500rpmを過ぎると6000rpmにかけて急にトルクが落ち込み、パワー上昇は終焉を迎えます。
このあたりに1気筒あたり2バルブという吸排気効率の限界が感じられます。

8Vに比べ16V-1st は高域までトルクを伸ばそうとした跡が見られ、そのままピークパワーと発生回転数に現れています。
これはスチールブロックによって得た高剛性と、16バルブ化に因るヘッド周りの運動性、吸排気効率の向上がもたらした成果だと言えますし、この型から採用されたバランサーシャフトや軽量クランクシャフトの効果も少なからずあるでしょう。
3000rpm~4500rpm付近の中域トルクはかなり増強されており、当時搭載されていた155の車重には非常に有意義だったと思われます。

唯一、高域ではフラットにしたトルクのマイナス面が現れ、5000rpm以降の一部は8Vよりパンチ力で劣りますが、パワーバンドの広さと最高出力のアドバンテージ等、総合的なパフォーマンスは16V-1st に軍配が上がります。


写真 【TSユニット 8V と 16V-1st の性能曲線比較】
  

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2007年7月28日 (土)

0059  156のエンジン~その10

アルファ 2リッターエンジン比較 ①

PhotoここでJTSを含んだ過去4世代のアルファ2リッターエンジンについて、性能曲線からその進化を検証してみたいと思います。

用意できた性能曲線は、TS(8V、155搭載版)、TS(16V-1st、155搭載版)、TS(16V-2nd、156搭載版)、JTS、の4種類です (以下、各ユニットを太線名で表記します)。
各グラフはクリックすれば大きくなりますので是非参照ください。

困ったことに元資料となった性能曲線が全くバラバラの形式だったため、それぞれをパワーとトルクに分離、表セクションも新規に引きなおして当てはめました。
よってこれらの表は殆どゼロからの作成です。
複数の線をまとめたせいで重複した部分が見づらくなりましたが、色分けでだいたいの雰囲気はつかめると思います。
尚、8V版はカタログ記載の140psに対し元資料の表が145ps付近まで線が伸びていましたので、それを修正した上で引用したことをご理解ください。

4機種を全部まとめたのがこの表です。
大まかな印象としては 8V16V(1st、2nd)JTS と世代が新しくなるにつれ順当に線が伸びていく様子が伺えますね。


Special Thanks !!

同年式156V6オーナーのサキチさんからTS16V(150ps版)の性能曲線を送っていただきました。
今回の比較表作成にあたり、どうしても揃えたかった資料なので非常に助かりました。
この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。
ありがとうございました(^^)(^^)(^^)


写真 【TS(3タイプ) ならびに JTS の性能曲線比較】
  

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2007年7月26日 (木)

0058  156のエンジン~その9

2.0 リッター JTS ②

Jts_head JTSの高性能ぶりは明らかですが、フィーリングに関してはよくTSと比較されます。
特によく言われる『モッサリ感』ですが、無負荷でプリッピングしてみるとアルファ共通の軽やかな吹け上がりを見せることに気づきます。
少なくとも走行中のJTSを外から観察する分には充分アルファサウンドを奏でていると感じます。

有機的とも言える一連のアルファユニット群が独特のメカニカルノイズの魅力をを筆頭に語られるのに対し、このJTSユニットはいかにもメカニカルフリクションの少なさを感じさせる音質です。
実際はトルクが太ったことによるフィーリングの変化もあると思うのですが、もし『面白くない』と表される意味合いがこのフリクションノイズの少なさに在るとしたら逆にJTSは機械的進化を遂げたと言えるのではないでしょうか。
また、JTSは1回1回の爆発に含まれるトルクがそのまま回転上昇とパワーに結びつく素直な出力特性が持ち味です。
直墳方式と正確なガスマネージメントによりトルクカーブは中域の息継ぎやトップエンドのタレが少なく、逆にそれが後半のドラマ性をスポイルしてしまうのだとKawは考えます。

振り返ってみればアルファというメーカー、あまりにも古典的かつ個性的なユニットの時代が長すぎました。
どうもエンジンの味に重きが置かれる傾向があり、改良版や新型ユニットのリリース時は賞賛の声が少ないように思います。
TSでいうなら8バルブから16バルブ化した時、V6ならDOHC化の時などは記憶に新しいところで、タイムプルーフされた頃には再評価されるという展開が数多くありました。
復活の狼煙(のろし)と共に21世紀を迎えたアルファは今後も魅力的な車を作りつづけると確信しますが、その歴史を振り返ったとき、『JTSはやはり正真正銘アルファユニットだった』そう言われるとKawは思います。

JTSは最新テクノロジーのアルファ流解釈の末に生み出されたユニットです。
比較の矛先をアルファ内から他メーカーに向けてみると『やはりアルファのエンジンだなぁ~!』と言わせる魅力がJTSにはあります。
現にJTSに惹かれて156を選択した人が相当数いるのですから、他の無機質に回る電気モーター型ユニットとは一線を画したエンジンであることは確かでしょう。


写真 【JTSユニット ヘッド部分の透視イラスト】
  

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2007年7月24日 (火)

0057  156のエンジン~その8

Jts 2.0 リッター JTS ①

2リッターツインスパークは優れたユニットでしたが、性能的な数値においてライバル車の後塵を拝していたのは事実です。
加えて年々厳しくなるヨーロッパ排ガス規制に対応するためにも、新型エンジンの投入が望まれました。

そこで登場したのがJTSユニットです。
JTSは『ジェット・スラスト・ストイキオメトリック』(ああ~舌噛みそう)の略で、直訳すると『直墳&理論空燃比』を意味します。
その名の通り、各シリンダー内にインジェクターを装備し燃焼室内に直接ガスを噴射するもので、希薄燃焼が可能なばかりでなくユーロ4という厳しいヨーロッパの排ガス規制に適合させるクリーンさと燃費の向上も狙ったものです。
特に希薄燃焼に関してはアイドリング+αの回転域で超リーンバーンとしたことで環境に優しいエンジンとなっています。

JTSのスペックは以下の通りです。

    2.0 リッター JTS 156 搭載版
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
         排気量 1969cc 
    ボア×ストローク 83.0mm × 91.0mm
         圧縮比 11.3 : 1
        最大出力 165ps/6400rpm
        最大トルク 21.0kg-m/3250rpm

スペックを見て想像がつきますが、従来より全域で力が増していることが分かります。
特筆すべきは適正空燃比ならではの11.3 :1 という高圧縮比。
ストロークの関係で回転のピークは6400rpmながら、TSに比べパワーで10ps、トルクで1.9kg-m も向上しています。
発生回転数がTSと同じ事からも、+10psはトルクの増加分と見るべきでしょう。
ちなみにヘッドはほぼ新設計ですが、腰下はTSから受け継いだものなのでボア×ストロークやエンジン重量は変わらずです。


写真 【2.0リッター JTSユニット 透視イラスト】
  

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2007年7月21日 (土)

0056  156のエンジン~その7

その他の ツインスパーク

Ts_head ツインスパークの項目で最初に記したように、156のTSユニットには 1.6 リッター と 1.8 リッター(1.4 リッター は非搭載)があります。
どちらも本国仕様となりますが、1.6 リッター版は147に搭載されて正規輸入されていますね。
これらは単なる2リッターからの縮小版では無く、それぞれ明確なキャラクターを持っています。
先ずはそれぞれのスペックを・・・。

    1.6 リッター TS (ツインスパーク)156 搭載版
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
         排気量 1598cc 
    ボア×ストローク 82.0mm × 75.65mm
         圧縮比 10.3 : 1
        最大出力 120ps/6300rpm
        最大トルク 14.7kg-m/4500rpm

    1.8 リッター TS (ツインスパーク)156 搭載版
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
         排気量 1747cc 
    ボア×ストローク 82.0mm × 82.7mm
         圧縮比 10.3 : 1
        最大出力 144ps/6500rpm
        最大トルク 17.2kg-m/3500rpm

2リッター版は完全なロングストロークでしたが、1.8 リッターはスクエアストローク、1.6 リッターはショートストロークです。
シリンダーヘッド部分は基本的に共通ですが、156から追加された可変吸気システムの搭載は 1.8 リッター版のみ、当然のごとくボア径はスーパーファイアの定番82mm(2リッター版のみ1mm拡大の83mm)を踏襲し、ストロークの変化でそれぞれの排気量を構成していることが分かります。
ブロック側に目を向ければ、震動軽減用バランスシャフトの装備や鍛造クランクシャフトの採用はどちらも見送られています。

1.6 リッターは147のインプレッションから想像するにかなり小気味良い回転上昇が特徴らしく、元々吹け上がりの鋭さに定評あるTSの美味しいところを増幅させた感じなのでしょう。
いかにもイタリア車らしく元気にアクセルを踏むタイプのエンジンと推測できます。

1.8 リッターはなかなか評価の高いユニットで、もしブロックが専用なら小型アルファの中核を成すとも言われるものです。
エンジン重量も 2リッターから約30kg減、1.6 リッターは 1.8 リッターと変わらずということから最もフロントへの負担が少ないTSの一つです。
もちろん絶対性能は2リッターに及びませんが、3000rpm以下でも最大トルクの90%を発生するなど2リッターに見劣りしない実用性能とピックアップのバランスはTS中ベストと噂されます。


写真 【各ユニット共通 TS部分の透視イラスト】
  

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2007年7月19日 (木)

0055  156のエンジン~その6

2.0 リッター TS (ツインスパーク) ⑤

Ts_16v_156 156搭載のTSユニットは155の物を継承、基本形式を変えずに更なる熟成が進められた 『 TS 最終版 』 と言えるユニットです。
ただしフィアット製スーパーファイアブロックの流用という縛りはそのままなので、ヘッドチューン中心に実用車向けブロックからどれぐらいパワーを捻出できるかが156TSユニットの命題であったことは確かです。

インテークマニフォールドは大型ながらも樹脂製とすることで軽量化を達成、可変式を採用したことで回転域に合わせて渦巻き型インテークの実用長が変化し、燃焼室へ理想的な流量を確保できるようになりました。
これを可変式の吸気バルブタイミングと合わせた結果、155搭載版に比べ、パワーで5ps、トルクで0.1kg-m、の向上を見せます。
特筆すべきは、以前より200rpm上で最大出力が、500rpm少ない回転域で最大トルクが発生していることで、実用域のトルクとパワーバンドが増したことにより非常に扱いやすい特性となりました。

156搭載版のTS 、スペックは以下の通りです。

    2.0 リッター TS (ツインスパーク)156 搭載版
        搭載時期 1998/5月 ~ 2002/7月(日本)
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
         排気量 1969cc 
    ボア×ストローク 83.0mm × 91.0mm
         圧縮比 10 : 1
        最大出力 155ps/6400rpm
        最大トルク 19.1kg-m/3500rpm

とはいえ絶対的なトルクは156の車重に対しアンダーパワーです。
ロングストロークならではの粘り強さに助けられながらも、すでにTSエンジンの出力は現代の2リッタークラスとして平均的な数値であり、加速感と実速度のギャップは否めません。
では遅いエンジンなのか?と問われれば決してそうではなく、細いといわれる低回転域のトルクも実際は必要充分なパフォーマンスを提示してくれます。

TSは正真正銘アルファを代表するユニットです。
回転の度合いに応じて表情を変えるメカノイズとエギゾーストノートは、TSが絶対的な速さよりもエンジンフィールと加速のアタリを楽しむエンジンであることを物語っています。
一発ずつの爆発感が回転上昇と共に多少ザラつきの混じった中域を経て高回転域の滑らかさに転じる様子は、他メーカーの4発には見られないTSユニットの美点です。
まさに熟成された直列4気筒ユニットの完成形と言って過言ではないと思います。


写真 【156(前期)搭載の最終型 2リッターTS】
  

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2007年7月17日 (火)

0054  156のエンジン~その5

2.0 リッター TS (ツインスパーク) ④

Ts_16v_155その優れたフィーリングから好評を得たアルミブロック版TSですが、コストやエンジンパーツ共用の関係からフィアット製ブロックの使用を余儀なくされます。
155のマイナーチェンジを境に投入された新型TSがそれで、フィアット製キャストスチール材ブロックへと腰下を変更します。
これはスーパーファイア系と呼ばれる物で、ボアをそのままにストローク変更と搭載ヘッドの組み合わせで多種エンジンに展開する、いわゆるモジュラー式ブロックの一種です。
さすがに2リッターではボアを1mm拡大しましたが、腰下の設計は他排気量やフィアット&ランチアと同一、アルファに与えられた唯一の自由はヘッドチューンのみだったことは容易に想像できます。

反面全てがマイナスという訳でもなく、アルミから鋳鉄へ変更されたことの重量ハンデと引き換えにスチールの高剛性と静粛性を得たアルファは、ミラノとトリノのハーフと評されながらもTSヘッドの改良を進めます。
幸いにもスーパーファイアブロックは小排気量系を念頭にショートストロークからロングストロークまでを想定した設計でした。
そのためストロークさせるのに充分なシリンダー長を確保し、ボア×ストロークはアルミブロック版に近い数値を与えることが出来ました。

このユニットにおける一番大きな仕様変更は8バルブから16バルブへの多バルブ化です。
より多量の混合ガスを送り込み、燃焼後は速やかに排出する・・・いわば自然吸気エンジンの定番とも言える方法です。
バルブレイアウトによりプラグ2本のセンター配置は難しくなりましたが、1本はセンター、もう1本はシリンダー端に逃がした小径タイプとすることで解決します。
8V版では圧縮後にプラグ2本の同時点火でしたが、16V版は圧縮後にメインプラグが、排気工程でサブプラグが点火する方式で、これにより以前のユニットに比べ排ガス対策の意味合いが大きくなったのも特徴と言えるでしょう。

155(後期)搭載版のTS 、スペックは以下の通りです。

    2.0 リッター TS (ツインスパーク)155後期 搭載版
        搭載時期 1995/6月 ~ 1998/12月(日本)
           材質 アルミヘッド+スチールブロック
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
         排気量 1969cc 
    ボア×ストローク 83.0mm × 91.0mm
         圧縮比 10 : 1
        最大出力 150ps/6200rpm (DIN)
        最大トルク 19.0kg-m/4000rpm (DIN)

このようにフィアット傘下での制約にもかかわらず、アルファエンジニア達の地道な努力によりTSは進化していきました。
彼らが如何に優秀な仕事をしたかは、バルブ面積の拡大や高回転域のパワーアップに伴なう中低速域の実質的な痩せが殆ど見られないことからも推測できます。
カム駆動形式はチェーンからベルト式に変更、バランスシャフトの改良も含めて静粛性やフリクションロスの低減を図っているのが分かります。
回転上昇時の爽快感はさらに増し、シャープな吹け上がりは芸術的なものに仕上がりました。


『82-Contents』 
http://homepage2.nifty.com/adachi82/index/indexmain.html
Alfa155、DUCATI 999s、etc.... カー&バイクライフを満喫されているRosso82さんのHP
トップページの美しさや構成デザインに思わず目を奪われるHPです。掲載写真の質も高くて一見の価値アリ!!


写真 【155(後期)搭載の16VスチールブロックTS】
    ※ Rosso82さんから御提供いただきました!
  

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2007年7月14日 (土)

0053  156のエンジン~その4

2.0 リッター TS (ツインスパーク) ③

Ts_8v_155 155搭載のTSですが、75の発展版と言われながら、ピストンストローク一つにしても 『 この変化に何の意味があるのか?』と問いたくなる僅か1.5mmの延長等、メーカー間の事情と思える変更点がいくつか見られます。
これはちょうどフィアット主導によるランチアとアルファの吸収合併と重なっていて、各メーカーの思惑の中でコストダウンのための試行錯誤が背景にあったとKawは考えます。

振り返れば155が生産された6年ちょっとの間、本国では排気量バリエーションも含めて新旧10種(!)近くのエンジンが搭載されており、ツインスパークの仕様変更もその中の一つでした。
実際日本においてV6エンジンが輸入されるまではランチア製ターボユニットとの2本立て販売で、しかも妙にその基本数値が合致することに気が付きます。
先に挙げたストローク(88.5mm → 90.0mm)の話もランチア製ブロックとの共通化と考えればつじつまが合いますね。

このTSユニットは詳細変更により性能数値に若干の変化がありました。
ピークパワーは5ps劣るもののトルクは75版より0.3kg-m向上し、高回転型になりながらもパワーバンドの広がりと実効トルクの厚みを感じさせます。
これは1.2トンを切っていた75に比べ、各種安全デバイス等の増加で100kg近く重くなった155には効果的だったと思われます。
結果アルミブロック版8バルブTSは、鼻先の軽さにも貢献しFFアルファの新基軸として迎えられます

155(前期)搭載版のTS 、スペックは以下の通りです。

    2.0 リッター TS (ツインスパーク)155前期 搭載版
        搭載時期 1992/9月 ~ 1995/6月(日本)
           材質 アルミヘッド+アルミブロック
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 8バルブ
         排気量 1995cc 
    ボア×ストローク 84.0mm × 90.0mm
         圧縮比 10 : 1
        最大出力 140ps/6000rpm (DIN)
        最大トルク 19.3kg-m/5000rpm (DIN)


写真 【155(前期)搭載の8VアルミブロックTS】
  

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2007年7月12日 (木)

0052  156のエンジン~その3

2.0 リッター TS (ツインスパーク) ②

ツインスパークと聞いてまず思い浮かべるのが 『75』、『155(前期型)』 搭載のアルミブロック版。
当時のアルファ製DOHCヘッドは1気筒あたり2バルブ合計8バルブ仕様、これをロングストローク構成のアルミブロックに乗せていました。
同型式プラグは2本とも給排気バルブとクロスする形でセンターに配置され、これは圧縮を終えた混合ガスを強大なファイアリングパワーで一気に燃焼させるという考えに基づいたものです。
さらに吸気のみながら可変バルブタイミング機構と組み合わされた結果、優れた出力特性とフィールで非常に高い評価を受けました。
可変といえばホンダのVTECが思い浮かびますが、実用エンジンに搭載したのは何を隠そうアルファが先駆者なのですv(^^)v

75搭載版のTSユニット、当時のスペックは以下の通りです。

    2.0 リッター TS (ツインスパーク)75搭載版
        搭載時期 1990/1月 ~ 1992/12月(日本)
           材質 アルミヘッド+アルミブロック
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 8バルブ
         排気量 1962cc 
    ボア×ストローク 84.0mm × 88.5mm
         圧縮比 10 : 1
        最大出力 145ps/5800rpm
        最大トルク 19.0kg-m/4000rpm

Ts_8v_75もちろん現代において8バルブ+ロングストロークという構成は時代遅れの感が否めませんが、数値では表せない独特の味わいは形式の古さというハンデを押しのけ今だ根強い人気があります。
チェーンドライブ方式によるランニングコストの低さも特長で、これをTSユニットの頂とする方も多いようですね。
このアルミブロック仕様はプラットフォームからサス形式までガチガチに制約されたあのティーポプロジェクト下でさえ155に受け継がれます。


写真 【最後のFR車 75搭載のTSユニット】
  

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2007年7月10日 (火)

0051  156のエンジン~その2

2.0 リッター TS (ツインスパーク) ①

間違いでなければ・・・たしか以前のイタリア自動車税制は2リッター以上が高騰する制度だったと記憶していますが、現在では2リッター超えの段差は無くなり、代わりに出力(kw)あたり幾らという課税になっています。
この方式は車格や排気量に関係なくパワーに比例しますので、クーペフィアットはメルセデス240Eより約3割も高い税金を支払うハメになります(^^;
ドイツは排気量ベースですが環境問題を睨んでかCo2換算方式になるという噂もありますし、他を見るとイギリスは一律、フランスはイタリア同様のパワーに対して課税される方式です。
日本車がカタログ上の数値を競うかのようなパワー志向なのに対し、ヨーロッパ車が実用域のトルク特を重んじるのはこういった理由があるのかも知れません。

このようにハイパワー車に厳しい税制の絡みもあって、イタリアでは必要充分なパワーをチョイスしエンジンパワーを上まで使いきるブン回し型の走行スタイルが浸透しているようです。
マニュアル比率が多いのはこういう事情だからでしょうか、『オートマ?もしかして体調悪いの?』などとジョーク混じりに表されるお国柄であることはご存知ですね。
そんな環境下、やはり2リッター以下のクラスは各メーカー最も力を入れる区分です。

156リリース当初、エンジンは155から継承される形で4種が搭載されました。
イタリア本国のラインナップは、1.6 リッター直4、1.8 リッター直4、2.0 リッター直4、2.5 リッターV6 の4種。
このうち1.6 リッター と 1.8 リッターは日本導入されなかったので、正規輸入車で我々が選択可能ななエンジンバリエーションは2種のみでした。

そのひとつが 2.0 リッター DOHC ツインスパーク(以下 TS と表記)。
Alfa_dohc名の通り1気筒あたり2本のスパークプラグを用い、燃焼効率の向上とパワーアップを狙ったものです。
TSユニットは現代アルファを代表する4気筒として馴染みが深いだけでなく、数多い2リッター級エンジンの中でも名機のひとつに挙げられるエンジンです(^^)
古くから高性能で名高いエンジンを生み出してきたアルファDOHCの末裔とでも言うべき作品です。


写真 【70年代 アルフェッタ搭載のDOHC(ノンTS) イラスト】
  

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2007年7月 7日 (土)

0050  156のエンジン~その1

Alfa_engine_illustration以前なら『エンジンを買ったらボディーが付いてきた』などと言われたアルファロメオ・・・エンジンパフォーマンスの素晴らしさを表現する反面、全体性能や品質が低いことへの皮肉でもありました。

しかしながら155やGTV等で掴んだノウハウを活かし、156以降のアルファは徹底した品質管理の元、飛躍的にクオリティーを高めます。
昔のように自虐的な表現をしなくても、その優れたエンジンフィールは車好きの心を刺激するシンボルとして声高らかに語られる存在となったのです。

156の搭載エンジンは以下の4種類です。

  ① 2.0 リッター TS (ツインスパーク)
        搭載時期 1998/5月 ~ 2002/7月
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
        最大出力 155ps/6400rpm
        最大トルク 19.1kg-m/3500rpm

  ② 2.0 リッター JTS
        搭載時期 2002/7月 ~ 2006/2月
      エンジン形式 直列4気筒 DOHC 16バルブ
        最大出力 165ps/6400rpm
        最大トルク 21.0kg-m/3250rpm

  ③ 2.5 リッター V6
        搭載時期 1998/5月 ~ 2006/2月
      エンジン形式 V型6気筒 DOHC 24バルブ
        最大出力 190ps/6300rpm
                (192ps/6300rpm)
        最大トルク 22.6kg-m/5000rpm
                (22.2kg-m/5000rpm)
     ※ カッコ内は2002/7月 フェイズ2以降の数値

  ④ 3.2 リッター V6
        搭載時期 2002/7月 ~ 2006/2月
      エンジン形式 V型6気筒 DOHC 24バルブ
        最大出力 250ps/6200rpm
        最大トルク 30.6kg-m/4800rpm

( ※ 搭載時期は、日本国内となります )

残念ながらKawは ② 2.0 JTS と ④ 3.2 V6 について多くを語ることが出来ません。
当ブログでは現所有の ③ 2.5 V6 (と、試乗経験のある ① 2.0 TS )が話の中心となることをお許しください。


写真 【156 TS エンジン イラスト】
  

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2007年7月 5日 (木)

またまたお願いです(^^;

こんにちは~Kawです。

アルファのV6エンジンについて資料が不足しています。
特に『155搭載版の性能曲線』を探しています。
どなたかカタログ等お持ちでしたら直接scuderia156alfa@yahoo.co.jpまでご一報いただければ幸いです。
欲を言えば・・・164搭載版もあったら嬉しいなぁ~なんて(微笑)。

どうかよろしくお願いします(^^)/  from Kaw
  

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2007年7月 3日 (火)

0049  Kawの車歴~その13(自己所有の車編)アコード④

Accord_rear最初の社外マフラーはフジツボ、音はまあまあながら若干のコモり音を伴ないブーミーな感じがしました。
ステンマフラーと聞いてたのに実はパイプがスチール、タイコとの繋ぎめからサビが出て排気漏れでお役御免です。
次のマフラーはタナベ、これはオールステンで音圧はフジツボよりありましたが中音の質が良くてなかなかでした。
オーディオですが、純正のBOSEシステムは融通が利かなくて直ぐに外し、SONYやパイオニア等・・・色々です。
Kawの156もBOSEなんですよ~今はノーマルですが、ちょっと思案中です(^^;
ワゴン設定のロッドアンテナがプリント式になっており、ラジオの感度が悪かった気がします。

このクルマは距離も12万kmに迫ろうかという頃、個人売買で栃木の方(とても大事にしてくれそうだったので)にお譲りしました。
まだまだ元気なクルマで買い替えの必要は無かったのですが、購入がKawの選択では無かったことでこれ以上乗りつづけるのがキツくなっていました。
ちょうど30代の大半を過ごした車ですし想い出もあり、かなり迷いましたが・・・4回目の車検をキッカケに次の車を探すことにしました。
結果手にしたのがアルファロメオ156です。

アコードとのお別れは引き渡しの某ホテル前。
相手の方は列車ではるばる家族3人で来てくれて現車確認&商談成立!
八戸のお祭り『三社大祭』を見た翌日にアコードで帰りました。
今でも元気してるかなぁ~と思ったりします(^^)

Kawの車歴は以上です。
名義上(営業クルマ)は、スズキ・カルタス、トヨタ・ヴィッツ(前モデル)、ちょい所有のスバル・レックス(2気筒)等ありますが、本当の意味での所有はこの4台。
一台の所有期間が長いので、Kawの車歴はこんなもんです(^^;

写真 【CD6 アコード リアから】
  
  

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