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2007年4月の記事

2007年4月28日 (土)

0024  156のエクステリア~その14 (ボディー精度)

Panel_2 156の美しさを引き出すためには、各パネルの合わせが正確でなければなりません。
せっかく綺麗な曲線を描いていても、その繋ぎ目が雑では興ざめです。

156のモノコックは一部フロアを除いて殆どが新規に起こされました。
各パネルには高張力鋼鈑を使用、改良されたレーザー溶接との組み合わせでかなり制度は上がっているそうです。
加えて、組み立てにあたっては可能な限りの投資がされた生産ライン/ロボットが用意され、156に賭ける意気込みが感じられます。

気になるボディーパネルのチリは国産高級車と比べれば部が悪いものの、日本車の普及クラス並には仕上がっていると思います。
ただ普及車と言っても、カローラのように装備等で上級車を越えることが許されない車種は見た目の質感を上げるためチリをかなり詰めていますので、そういったモデルと比べれば粗さは目立つかも知れませんね。

年数が経った個体はバラツキが出るようですが、以前のイタリア車で噂された建付けの悪さはあまり見えません。
ラッキーなことに、エンジン熱によるバンパーの熱膨張はKawのクルマには確認できませんでした。


写真 【イタリア車の域を脱するかのようなパネルの合わせ】
 
 

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2007年4月26日 (木)

0023  156のエクステリア~その13 (テール周辺)

Rear_quarter_viewリアセクションは意外なほどアッサリ、特にテールランプ周りは フロントに比べ非常にシンプルです。
このようにフロントに重きを置き、逆にリアを軽くすることで、オーバーデコレーションにならない抜けの良さを演出するあたり、只者でないと思いませんか?(^^)

同様にボリューム感と力強さのあるボディラインもテールに向かって絞り込むことで車体をコンパクトに見せています。
まるで延長線上の見えない一点に向かって消失させるかのようです。
これによって上手い具合にデザインを収束させているのですね。

反面、エンブレムの類は賑やかです。
テールランプ左下にモデル名の『156』があるのは良しとして、右側のグレード表示は『2.0 T.SPARK(ツインスパーク)』もしくは『2.5 V6 24V(V6モデル)』となっています。
これがGTAならばシンプルに『GTA』だけなので、それに比べ少々説明っぽい気がします。

ちなみにリアバンパーではナンバープレート規格の違いからビス止め用の穴が少々気になりますね。
この部分は各社からアフターマーケットパーツとしてガーニッシュがリリースされており、156ドレスアップの定番となっています。


写真 【リアセクション】
  
  

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2007年4月24日 (火)

0022  156のエクステリア~その12 (サイドセクションの処理)

156_sketch_side フロント&リアフェンダーに目を移せば、さり気なく引かれたプレスラインの効果がサイドビューを引き締めるのに一役買っています。
このように軽快な線を引くにはデザインの基本と類稀なセンスが必要で、まさにアルファデザインの面目躍如といった感じでしょうか。
ラフスケッチではこのプレスが連続した一本の線になっていますが、デザインが完成する頃には『部分消失(後述)』という面白い表現へと変化します。

ボディー中央付近はドア~サイドスカート等の処理により下半分が軽く絞られうまく抑揚をつけています。
これは一部を除いて日本版に標準装備されたキットスポルティーバのボディーサイドパーツによる効果です。
同じくラフスケッチの段階で似たようなシルエットが描かれており、デザイン上の融合性が高いのも肯けます。


写真 【サイド面のラフスケッチ】

  

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2007年4月21日 (土)

0021  156のエクステリア~その11 (リアドアの処理)

Rear_door_opener_2フロントとは逆に、リアのドアオープナーはC ピラーに近いガーニッシュに内蔵されていて、パッと見た目に分からないようになっています。
事実、大抵の人は戸惑いますし、前後でドアオープンの仕方が違うことに疑問を持つようです。
一説によると、『フロント→目立つ』、『リア→隠す』、のコントラストでリアドアの存在を薄くしたい意図らしく、加えてウインドー後端部の引き締めにも貢献していてデザイン的に一定の成功を修めています。
このような事柄の積み重ねがクーペのようなフォルム形成に一役買っているのでしょう。

メーカーの考え方にもよりますが、タイヤハウスとの兼ね合いでリアウインドーをオープンする(下げる)際、干渉する部分の逃がしとしてこのエリアを削る作業が必要です。
フルオープン化を目的とすればドイツ勢に多く見られるようなシックスウインドウ化すれば済むことながら、156はこれを採用しませんでした。
156の場合、リア周りの造形が重たくなることを嫌った感があり、同じパートで155(シックスウインドウ+しっかりとした骨格のCピラー)とは正反対のテイストに振った様が伺えます。

そこで複数の役割を兼ねているのがこのガーニッシュで、『オープナー』、『デザイン上のアクセント』、『ウインドー後端の縮小効果』、という一石三鳥という欲張りな機能を持っています。
残念ながら3番目の項目に関してはガラスをフルオープンさせるほど大きい効果はなく、パワーウインドーのスイッチを操作すると大よそ3分の1を残してストップするのは仕方ないことです。
ピラーやウインドウの処理などスムーズなライン取りと繊細な処理を優先しながらも、最大限バランスを図った跡がこの部分なのでしょう。


写真 【リア・ドア・オープナー】
  
  

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2007年4月19日 (木)

0020  156のエクステリア~その10 (ドアミラー)

Door_mirrorドアミラーは正直なところデザイン優先、さすがイタリア車と言わせる流線型ながら使いにくさが特徴です。

外端にエッジを利かせたオーバル型、四つ角すべてがラウンドしているため視野は見た目のサイズ以下です。
外にいくにしたがって吊り上るような形状もトリッキーで、オマケに上下幅が狭く通常角度に調整すると車庫入れの際に足元が見えません。
比較例としてスバルR1(軽自動車)のミラーは似たテイストながら思いのほか使えます。
美しさは抜群ですから、ここは考え方の違いと思って割り切ることが必要でしょう(^^;

折りたたみ格納が手動なのは許せるとして、その収納角度には多少の疑問を抱かざるを得ません。
実寸上は殆ど効果が無いような感じなので、駐車場でこの機能を使う156オーナーは少ないのでは?(^^;

ちなみにこのミラー、曇り止めのヒーターが内蔵されています。
一度だけ使用する機会がありましたが、思いのほか素早く曇りが薄れていくのにはちょっとビックリしました。
何せ初めてのヒーター内蔵型なので(苦笑)。


写真 【美しいながらも実用性『?』のドアミラー】

  

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2007年4月17日 (火)

0019  156のエクステリア~その9 (フロントドアオープナー原案)

156_sketch_handle 最終的にプッシュボタン式となったフロントドアオープナーですが、どうやらいくつかの変遷があったようです。
このスケッチをみると実は当初、ハンドル自体が稼動するプル式だったことが判ります。

反面、ハンドル形状やパネルに見られるオーバル型の窪みは現行と似ており、プル部分の受けとなるベースが2分割する等の相違はあるににしても、イメージはそのままです。
面白いのは、この時点でキーシリンダーをハンドルと同じラインに設定する発想は無かったのか、スケッチでもハンドル下に取って付けた様に処理されています。
アルミ化とデザインどちらが先かは不明ですが、元案では小うるさい感じがしますね。

結果、156はプッシュボタンを採用しハンドルの中に取り込むことで高さを引き上げました。
恐らくスケッチの次にシリンダーをベース部分に同軸配置、次に『いっそボタン式にしてしまえ!』(笑)みたいな過程で落ち着いたのかなぁ~と勝手な想像をしてしまいました(^^;
デザインと機能のせめぎ合いですね。

完成された156全体には懐古調テイストが随所に感じられ、特にボディー前半~中央をイメージ付けるフロントドアはポイントの一つです。
このパートについて言えば、本来隠したいドアハンドルをわざと素材をアルミにして目立たせるなど、『毒を食らわば皿までも・・・』的な徹底したイメージの統一はさすがと言えます。


写真 【フロント・ドア・オープナーの原案スケッチ】 
  
  

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2007年4月14日 (土)

0018  156のエクステリア~その8 (フロントドアの処理)

Front_door_opener_2フロントのドアノブは古典的なプッシュボタン式(懐かしい~!)。
現代車には殆ど採用されないため、若い方の中には一瞬戸惑う方も居るようです。

これは部材をアルミ製とすることで独特の鈍い輝きを放つと共に、フロントドアだけでなくボディー全体においても重要なアイキャッチを兼ねています。
ハンドルの陰に隠れて目立ちませんが、ドアパネルに施されたオーバル形のくぼみも車体のイメージと統一されています。

安全性の面で不利と言われるプッシュ式ですが、その主な理由は『側面から衝突された際にオープナーが押されてドアが開いてしまう』だそうです(^^;
ううむ、かなりピンポイントで狙わなければうまく開かない気がしますが(笑)。

ちなみに156のボタン部分は傷が付きやすいことで有名です。
構造上、傷は仕方ないにしても、油分が無くなると雨の日とかは押し込んだ状態から戻らないこともしばしば・・・何度か押したりすれば戻りますが困った症状のひとつです。


写真 【フロント・ドア・オープナー】 
  
  

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2007年4月12日 (木)

0017  156のエクステリア~その7 (フロントデザイン原案)

156_sketch_front ここでフロント部分のラフスケッチを見てみましょう。
アルファの意とする原案イメージは上手く具象化されていることが分かります。

アイデンティティーたるグリルをバンパーに食い込ませるほど主張させる反面、左右に微妙な『間』を取るあたりは良い意味で力の抜けたデザインだと思います。
もちろん冷却効率から見ても開口部を大くする方が有利ですが、GTVで見られるようにボンネットをグリル面まで回り込ませる選択肢もあった筈で、その中間値的なテイストは後の166に見られます。

155との大きなな違いはグリル左右のインテーク真ん中、横に1本引かれたキャラクターラインで盾グリルとヘッドランプを結んだことにあります。
直線を基調とした155ではグリル外周にキレの良い線がスパっと引かれていましたが、156ではボンネット形状やバンパーの上面ラインが抑揚をつけながら複雑に連続しています。
ここを縁取りせずにシルバーの細いラインで結んだのがアルファ流、これによりフロントマスクに程良い一体感が生まれ、複雑ながらも統制のとれた面を構築しました。
試しにこのパーツの色を変えると・・・予想以上に顔つきが変わることに気づきます。

ヘッドランプ形状はショルダーを落としてラウンドさせたもの。
アバンギャルド過ぎると言われた145/146からもエッセンスだけは受け継いだ気配が伺え、ラフの段階からかなり有機的なデザインとなっています。
アグレッシヴな感じは薄まりますが、基本的にレトロチック狙いの156に効果は絶大で、『新しいけど懐かしい』不思議な感覚はこういったところからも生まれるのでしょう。

丸型フォグランプも当初からデザインに含まれており、取り付け幅が若干内側に追い込まれた以外、ほとんどオリジナルに近いのは嬉しいことです。


写真 【フロント部分のラフスケッチ】

   

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2007年4月10日 (火)

0016  156のエクステリア~その6 (グリル周辺)

Grill_1もちろん正面には伝統の盾グリ ル。
過去モデルにあった後着け感は一切無く、バンパーラインを切り込むように圧倒的な存在感を漂わせています。
さらにボンネット上のラインがうまく盾へと導かれるあたりは『やはり上手い』と妙に納得。
細かい部分に目を向けると、グリル周辺のスリットは戦前の名車『8C』をモチーフにしたと噂されますし、他の意匠も新しさと懐古調をバランス良くミックスしています。

そしてトドメは伝家の宝刀 『アルファエンブレム』!!!
俗に『ヘビが人食ってるマーク』とか言われる例のアレ(笑)です。
車メーカーのエンブレムに猛獣多けれど、さすがに人を襲ってるのはアルファぐらいです。
新参アルフェスタなので、『十字軍がどうのこうの』とか、『ビスコンティー家の家紋から』などなど、正確な解説は他の諸先輩にお任せしたいと思います。

ちなみに昔は七宝焼きで製作されていて、非常に高価でした。
(ある方のお話では)昔は正式な紹介が無ければおいそれと買えなかったシロモノだそうです。
それによく盗まれることでも有名で、たまにエンブレム無しのアルファが走っていたものです。
個人的には数ある車メーカーの中で一番格好良いと思うのですが・・・・・皆さんはいかがでしょうか?


写真 【アルファ伝統のグリル】
  
  

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2007年4月 7日 (土)

0015  156のエクステリア~その5 (ヘッドランプ)

Head_lamp ヘッドランプは異形2灯、僕の156はスタンダードなハロゲン仕様、バルブはH7とH1という組み合わせです。
レンズカットが良くないせいか周辺までモヤッと照らすので暗く感じるのが難点です。

バンパー上に設定されたヘッドライトウォッシャーはライト点灯時にウインドシールドのウォッシャーと連動します。
フェイズ1では車体色に関わらずこの部品がブラックで、明るいボディーカラーの上ではコントラストが強調されます。
これをアクセントと見るか色違いと見るかは好み次第でしょう。

バンパー下方にはフォグランプが標準装備、ヘッドランプと同色のホワイトバルブ仕様なのでレンズ色による違和感はありません。
日本ではナンバープレートサイズの関係で、向かって右側のフォグが半分ぐらい隠れてしまいます。
中央にはグリルがあるためどうしても左右どちらかにオフセットせざるを得ない結果なのですが、ちょっと残念ですね。


写真 【ヘッドランプ周り】
  
  

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2007年4月 5日 (木)

0014  156のエクステリア~その4 (フロント部)

156のデザインは、ヴァルター・ダ・シルヴァをチーフとする当時のアルファ・チェントロスティーレ(アルファ社デザイン部門)に依るものです。
フェイズ3へのマイナーチェンジ時にはイタルデザインのジウジアーロがフェイスリフト中心のリデザインをおこないましたが、基本線はそのままです。

ディメンションは、全長4435mm × 全幅1765mm × 全高1430mm、前後トレッドは1510/1500、ホイルベースを2595mmと長めに取っていながらリアオーバーハングは短く切り落とされスポーティーさを演出しています。
ボディーは155同様のウェッジシェイプを基本としていますが、全体を女性的な曲線で構成していて決して攻撃的なイメージを与えません。

緩やかに曲線を描くボンネットFront_section_1 からモダンで印象的なヘッドランプへと続く複雑な造形はアルファ以外に成しえない意匠ですし、その巧みなラインはフロント周りを低く見せることに成功しています。
ここに最大で3リッター超のV6エンジンが納まるとは、ちょっと想像できませんね。


写真 【複雑なフロントセクション】
  
  

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2007年4月 3日 (火)

0013  156のエクステリア~その3 (イメージ)

156はスタイリッシュな車です。
僕は156に初めて対面したとき『獲物を狙って低く身構える蛇』をイメージしました。
形式としては4ドアセダンながら、その流麗なボディーデザインと各所に散りばめられたギミックにより、まるでスポーツクーペのような美しいフォルムを達成しています。
それは155のネガティブ要因を消すなどという消極的なものではなく、まさに新生アルファ製ベルリーナ(セダン)を創造しようという意気込み以外の何物でもありません。

前モデルの155に比べるとコンセプトは、『低く』、『短く』、『ワイド』。
場合によっては実用性よりデザイン優先の箇所さえ見られます。Rear_view_3
数多くのカロッツェリアがひしめく美術の国イタリア、そこに育ったメーカーならではの確信犯的デザインなのです。

これが僅か全長4.5mにも満たない寸法の中で完結していることに驚きを覚えます。


写真 【156 後方から】
  
  

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